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江戸を救った庄内米『すすめの米奉行』



今から、三百年もむかしのお話です。
その年は春から日照り続き。田んぼも干あがり、カラカラ。
「神様、どうか雨をふらせてください。」
いくら願っても雨は降らず、
どこの田んぼの稲も黄色く枯れ果ててしまいました。
おかげで、江戸は大飢饉になり、町の人々は今日食べるものにも困ってしまうありさま。
なにしろ、庄屋さんの米蔵にさえ、米粒ひとつないのですから。
「これじゃあ、家族そろって飢え死にだぁ。」
米蔵荒しのすずめのチュン兵衛も天をあおぎました。

「困ったのう。何か良い手はないものか。」
そのころ将軍様も天をあおいでいました。
「そうだ!すずめのチュン兵衛を今すぐここに連れてまいれ!」
なにやら思いつき、家来に命じました。
お縄にされたチュン兵衛を前に、将軍様はいいました。
「チュン兵衛よ、ひと月で江戸中の米蔵をいっぱいにするのじゃ。
 それも日本で一番おいしいお米でな。」
「ひぇ〜〜っ」チュン兵衛は驚いて目をまるくしました。
「言う通りにすればこれまでの悪事はすべて許そう。
しかし、できないというのなら、この場でおまえの舌を引っこ抜くゾ!」
「はっ!おおせのとおりに。」祖先の二の舞は踏みたくありません。
チュン兵衛はあわてて江戸を飛び立ちました。


はるか山を越え、谷を越えチュン兵衛がやって来たのは
出羽の国・庄内です。
「これがうわさに聞く”米の王国”か。」
でっかい金の畳を敷きつめたようにみえるのは、庄内平野。どの田んぼも黄金色に輝く稲穂がさやさやと風に揺られています。
チュン兵衛は、さっそくすずめ仲間に教えてもらった
”はえぬき村”の長老を訪ね、江戸の飢饉のことを相談しました。
「それは大変じゃのう。江戸の人々のために喜んでお米をおわけしましょう。」
「だがチュン兵衛さん、そんなにたくさんのお米をどうやって江戸まで運ぶのじゃ。」
「船で運ぶのさ。」チュン兵衛は自信満々に答えました。


広い庄内平野の間を、キラキラと輝く帯のように流れる大きな川。
その向こうに大海原が広がっているのが、
チュン兵衛には空の上から見えたのです。
「江戸までの水先はおいらが案内しましょう。空からなら迷うこともありますまい。」
トンカン、トンカン。ギーコ、ギーコ。
村中の力自慢が集まって、大きな船をつくりはじめました。
おかみさんたちも、おいしいご飯をたいて手伝ってくれます。
船は三日で完成し、”千石船”と名付けられました。
「ありがとう”はえぬき村”の皆さん。」
チュン兵衛と庄内米をのせた千石船は、酒田の港を出発しました。


千石船は順調に旅をつづけ、下関の港に着きました。
「おーいみんな、庄内米をのせた船がやってくるぞ!」
「百年前、太閤様が”御用米”として運んだと言うあの
 ”幻のお米”か。」
ご先祖様から伝え聞く庄内米の到着に、はやくも下関中大騒ぎです。
「太閤様もおかわりしたそうだ。」
「ふぐ刺で食べたら旨そうだなぁ。」
大勢の人々が寄ってきます。
「ダメ、ダメ。これは、江戸の人たちを救う大切なお米なんだ。一粒だってわたせないよ!」
チュン兵衛はあわてて下関を出港しました。


千石船は瀬戸内海をぬけ大阪にやってきました。
大阪といえば”天下の台所”。全国から旨いものが集まってきます。
「ちょっとそこのすずめさん、旨い米ならええ値で買うてやるでぇ。」
このまま江戸に帰らなければ舌を抜かれることもない。
「ダメ、ダメ。おいらには江戸の人たちが待っているんだ。」
チュン兵衛はおいしい誘いを振りきるように大阪を出港しました。


酒田の港を出てはや二十日あまり。
「もうお江戸はすぐそこだ。すこしくらい休んでも大丈夫だろう。」
チュン兵衛が寄ったのは伊豆の下田でした。
「いい湯だなぁ。こんな気分はひさしぶりだ。」
露天風呂で旅の疲れをとり、料理に舌鼓をうつと、
旅の疲れが一気に押し寄せ、チュン兵衛はグーグー眠り込んでしまいました。
あっ、しまったぁー!これじゃドジなうさぎさんだ。」
こよみを見てびっくり!
なんとチュン兵衛はまる三日三晩眠りこけてしまったのです。
「早いとこ出発しないと、将軍様に舌を引っこ抜かれるぅ〜。」
着のみ着のままチュン兵衛は出発しました。


三日の遅れを取り戻そうと、
雨に打たれ、風に吹き飛ばされそうになっても、必死に頑張りました。
そして、見事ひと月めに、千石船は江戸に着いたのです。
庄内のおいしいお米に人々は大喜び。
「おいしいね。」「うまいなぁ。」
将軍様も大満足。
「あれほど好きなお米を、一粒もつまみ食いせずに帰って来たとは、チュン兵衛、アッパレであった!そちを、米奉行に任命する!」
チュン兵衛、一気に大出世!
ごほうびに、米蔵も一ついただきました。これで一生お米に困りません。
もっとも、将軍様にしてみれば、ほんの”すずめの涙”でしたが・・・・。



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